皆さんは電子署名の経験はありますか?
会社のグループウェアで稟議書に電子署名でサインしている方も結構いらっしゃると思います。使い始めるとかなり便利なので、手放せなくなっているのではないでしょうか。
エストニアの電子署名は2002年に電子署名法の施行によってスタートし、自筆のサインとIDカードによる電子署名が法的に同等の効力を持つことになりました。
ここで動画を見てみましょう。
いかがでしたか? かなり便利そうですよね。
動画にもありましたが、エストニアの電子署名システムは、エストニア以外の国からも使えます。もちろん日本からも。
2007年のサイバーテロ事件から8年目の今年、エストニアの電子社会は新たな段階に入りました。これまで磨いてきたセキュリティ技術を武器に自国のシステムをエストニア居住者以外にも提供することに決めたのです。
前回のブログ2015年のe-ESTONIAでIDカードの種類について紹介した中に、電子居住者(e-Resident)カードという項目があります。
e-Resident制度は、エストニアに居住していない外国人に対してインターネット上での使用に限定されたIDカードを発行し、エストニアの電子政府サービスや民間企業のサービスが受けられるようにするものです。
現在のところ使用可能なサービスは電子署名、電子納税、電子処方箋、DigiDocなどの電子政府サービスに限られていますが、今後オンラインバンキングなど民間サービスも含め、徐々に拡大されていく見通しです。
エストニアの電子政府サービスや民間サービスは、IDカードやモバイルIDを鍵とし、データー連携をX-Roadと呼ばれる共通基盤を使って行うことで、使いやすさと信頼性・安全性を両立させています。
X-Roadとは、公的機関および民間サービスのデータ連携を行う独立したサービスで、エストニア電子社会の共通基盤です。
エストニアでビジネス展開する際には、会社設立後にも様々な契約や申請の手続きを行うことになるでしょう。
これらの書類に担当者がその都度サインするのは大変です。ビジネスで世界中飛び回ることの多い人はなおさらです。 そんな時e-Residentカードがあれば、サインするのにエストニアにいる必要はありません。お好きな国でビジネスを継続できます。 また、相手を待たせることもないので取引先にも喜ばれます。
最後に、e-Residentカードの申請と受け取りの方法について説明します。 2015年2月現在、申請と受け取りまでの流れは以下の通りです。
備考
マイナンバーの導入に伴い、将来的には日本でも電子署名は普及すると思いますが、一足先にエストニアでその利便性を体験してみてはいかがでしょうか。